生前整理・遺品整理で後悔しない!安心できる業者選びのポイント

終活の一環として、元気なうちに身の回りのモノの量を減らしておきたいと考える人は多いと思います。また、老人ホームや介護施設に入るタイミングで、持ち込むモノを絞り込む必要性に迫られて、家財整理を行うケースも多々あります。

一方、相続した実家をそのまま活用するにせよ、建て替えや売却を検討するにせよ、あまりのモノの多さに途方に暮れ、遺品整理の必要性を痛感する人も多いと思います。

こうした生前整理や遺品整理は、自分ひとりでやろうとすると、多大な時間と労力を要しますが、専門の業者に依頼するとわずか数時間で片付くようなケースも多く、最近では、業者に依頼する人も増えています。時には、「不用品の一部を買い取ってもらえて、ラッキーだった」という声も。

ただ、生前整理・遺品整理のサービスを手掛ける業者の数は非常に多く、また、ごく一部ではあるものの、「作業の過程で発見した現金や貴金属をそのまま持ち帰った」というような悪質な業者の不正行為が報道されることもあり、シニアと家族の相談室にも「どこに頼めば安心なのか?」というご相談が寄せられています。今回は、生前整理・遺品整理の業者選びにおいて、知っておきたい基礎知識をご案内したいと思います。

目次

生前整理・遺品整理の料金構成

生前整理・遺品整理の料金は、主に①作業量に比例する作業料金、②廃棄処分料金、③有価物として買い取り可能なモノの買い取り代金の3要素から構成され、以下の算式が成り立ちます。

生前整理・遺品整理の料金=①作業料金+②廃棄処分料金-③買い取り代金

①作業料金は、作業員の人数や使用するトラックの台数などに従って増減します。整理の対象となるモノの量に大きく左右され、搬出作業時にエレベーターは使えるか?、建物の前面の道路などにトラックを駐車できるスペースはあるか?といった作業環境によっても変わってきます。

②廃棄処分料金は、粗大ゴミやリサイクル家電などを適切に処分するために必要なコストです。主に大きな家具や大型家電などの量に左右されます。

③買い取り代金については、業者によって、買い取りに対するスタンスが大きく異なる点に注意が必要です。生前整理・遺品整理のサービスを手掛ける業者の中には、買い取り専門業者をルーツとする業者があり、こうした業者は、比較的広い分野の品目について、査定のノウハウと買い取った後の販売ルートを有しているため、「価値がありそうなモノは買い取って欲しい」というニーズに応えることができます。

不用品回収業者等をルーツとする業者の場合、このような買い取りニーズに対応できない業者が多かったのですが、最近では、提携先の紹介を通じて、実質的に買い取りニーズへの対応が可能な態勢を整えている業者も増えてきています。

業者選びの際には、必ず無料見積もりを!

生前整理・遺品整理のサービスを手掛ける業者のホームページやパンフレットには、「1LDK 〇〇円~」といった作業対象となる部屋の間取りに従った料金の目安が掲載されていることがあります。

しかし、ある業者の社長さんによると、「これはあくまでも目安でしかありません。3LDKのきれいに整理された部屋よりも、1LDKのモノであふれた部屋の方が、料金が高くなることもあります。実際に現地を確認してみなければ、責任ある見積額をご提示できないというのが正直なところです」とのこと。多くの業者の本音だと思います。こうした事情もあり、生前整理・遺品整理のサービスを手掛ける多くの業者は、無料見積もりに快く対応してくれます。逆に無料見積もりを行っていない業者は、ちょっと心配です。

無料見積もりは、業者の担当者に実際に現地まで来てもらい、依頼主の立ち会いの下、意思疎通を図りながら進めるのが原則です。この時、担当者の接客態度や説明内容、身だしなみなどの確認を通じて、信頼に足る業者かどうか、見極めることも可能です。

ただ、遠方の実家の遺品整理など、「複数の業者に相見積もりを依頼したいけれど、そうそう何度も現地に足を運んで立ち会うのは難しい」というような場合もあると思います。そのような場合は、すべての部屋の写真を撮影し、Eメール等で画像データを送付すると、大まかな見積もりを出してくれる業者も多いので、利用してみると良いでしょう。

この場合、①すべての物量が把握できるよう、玄関先やベランダのほか、押し入れやクローゼットの中、床下収納なども含め、余すことなく撮影する(特に廃棄処分のコストがかかると思われる大型の家具や家電の撮影を漏らすことのないよう、注意する)、②間取りや建物の接道状況、エレベーターの有無といった作業効率に影響を及ぼしそうな情報をできるだけ多く伝えるといったポイントを押さえることで、見積もりの精度がかなり上がってくると思います。

見積書が出たら、納得がいくまで質問を!

見積書が出たら、「作業一式 〇〇円」といった「どんぶり勘定」になっておらず、根拠の明確な積み上げ方式の見積もりになっていることを確認しましょう。また、追加料金は発生しないか?、発生するとしたらどのような場合か?といったことも確認しておくと良いでしょう。少しでも疑問点があれば、納得がいくまで質問してみることが重要です。

なお、有価物を買い取ってくれる業者の場合でも、あらゆる分野の有価物の査定に精通しているわけではありません。業者によって、強い分野と弱い分野があるのは当然です。強い分野においては、適正な買い取り価格を提示してもらえることが多いのですが、弱い分野では目利きに自信が持てないことから、買い取り価格がかなり保守的になったり、そもそも買い取り品目から除外されていたりすることもあります。

美術品・骨董品など、高度な専門性に基づく査定が必要と思われる分野の品目については、あらかじめ専門の業者に査定してもらい、経済価値の有無を見極めておくと良いと思います。

まとめ

生前整理や遺品整理をスムーズに進めるには、信頼できる業者選びが大切です。無料見積もりを利用し、現地での確認を通じて担当者の対応や見積内容をしっかり確認しましょう。

見積書の内容は積み上げ方式の根拠の明確なものになっているか、追加料金が発生しないかといった点を確認し、疑問点は納得できるまで質問することが重要です。

また、美術品や骨董品などは専門業者に査定を依頼することで適正な価値を見極められます。安心して整理を進めるために、信頼できる業者を慎重に選びましょう。シニアと家族の相談室でも信頼できる業者をご紹介可能です。ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。

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