自分の人生の終りについてあらかじめ考え、必要であれば事前に対応しておく。そんな活動を終活といいます。自分の人生を最後までトータルで考えて行動することで、最後の時までいきいきと人生を満喫するという狙いがあります。
終活の内容は人それぞれ
終活の具体的な内容は、その人によっても違います。
例えば、終活の一環として、家族に迷惑をかけないようお墓を購入するということもあるでしょう。一人暮らしの方で、将来ご自分が入る介護施設を早めに探しておきたいという方もいらっしゃるかもしれません。
人によってこれまで歩んできた人生も違いますし、家族構成や資産状況なども異なります。そして当然のことながら、人生の終着点に対する希望も人ぞれぞれです。
同じ終活はひとつもありません。あなたの終活はあなただけのものです。
終活で考えたいこと
終活については、次の3つの段階に分けて考えることができます。
- 亡くなる前のこと
- 亡くなる時のこと
- 亡くなった後のこと
1の「亡くなる前のこと」は、生きている間をどう過ごしたいかを考え、希望通りの人生を実現できるように準備をするということです。
介護保険制度について学んだり、認知症などで自分の意思を表示できない場合に備えて介護施設に入居するのかどうか決めておく、また、独り暮らしの人の場合「見回りサービス」といった安否確認サービスを利用するなども終活といえるでしょう。
2の「亡くなる時のこと」は、葬儀の手配やお墓の準備などがあげられます。本人の意思で事前にこうしたことを決めておけば、もしもの時、遺族の負担を軽減できます。
また、ペットを飼っている人は、そのペットの行き先もきちんと考えておくと良いでしょう。
3の「亡くなった後のこと」の中でも特に大きな問題が、遺産相続です。
財産の多い、少ないに関わらず、誰が何をどのくらい相続するのか、あらかじめ遺言を用意するなど準備をしておくと、遺族間のトラブル回避にもつながるでしょう。
同様に、遺品整理も問題になりやすいポイントです。元気な間に持ち物や財産を整理しておくことも、大切な終活です。
エンディングノートを使ってみよう
さて、終活を始めたからといって、突然すべてのことができるわけではありません。何から手を付けたら良いのか、わからないというのが実情ではないでしょうか?
そんな時、役に立つのがエンディングノートです。
エンディングノートを書くことで、自分の将来の希望などをある程度、イメージできるようになります。まずは全体像をつかんでから、なるべく早めに準備しておくべきことなど優先順位を決め、少しずつ進めていくのが、終活のコツと言えるでしょう。
時々、「終活=エンディングノートを書くこと」という方もいらっしゃいますが、エンディングノートを書いたからと言って、終活が完成するわけではありません。
むしろ、終活の第一歩と考えて、エンディングノートを利用すると、終活で具体的に何をするべきか、整理できるのではないでしょうか。